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3動作歩行と2動作歩行の違いを解説

3動作歩行と2動作歩行の違いを解説

T字杖やロフストランド杖、松葉杖や多脚杖など、「杖」を使用して歩行する方を街中で見かけると思います。

・ケガにより足首や膝、腰などを痛めたため ・以前に比べ歩くスピードが遅くなったため

・以前に比べ歩行バランスが悪く、ふらつくようになったため

・足腰への負担を減らしたいため

など、使用する理由はそれぞれあるかと存じます。 杖を使用した歩行はとても便利で安心する反面、その正しい使い方や、正しい歩き方をしっかり理解されている方は意外と少ない傾向があります。

今回の記事では、その正しい歩き方、歩行方法の「3動作歩行」と「2動作歩行」を解説いたします。

(杖の正しい使い方はコチラをご参照ください)

杖を使用した「3動作歩行」について

はじめて杖を使用される方や、足腰や膝関節にお悩みのある方、杖を使った歩行にまだ慣れない方にオススメの歩行方法です。

3つの動作を連続で行うことにより、安定した歩行が可能です。

 

流れとしては以下の通りになります。

※最初の1歩目が軸足になります。左半身と右半身とで、必ず膝や足首など痛みの少ない側の手で杖を握りましょう。

①杖を前方に出します

杖は床に対して垂直になるイメージで出します。杖と床の角度が浅くなるほど、杖が滑ったり、転倒に繋がる原因になります。

②痛みのある側の足を前方に出します

杖の位置よりも後ろの位置で足を出します。

③痛みのない側の足を前方に出します

このとき身体のバランスを取るためしっかり杖を握ってください。

 

 

①→②→③の動きを続けて行う事で、バランスの取れた安定した歩行が出来ます。

無理に歩幅を大きく取ろうとはせず、はじめのうちは短い歩幅で少しずつ、ゆっくり行う事が大切です。

杖を使用した「2動作歩行」について

杖を使った歩行に慣れてきた方や、足腰や膝関節にお悩みが少ない、もしくは軽少な方、3動作歩行では違和感のある方にオススメの歩行方法です。

3つの動作を連続で行うことにより、スムーズな歩行が可能です。

 

流れとしては以下の通りになります。

※最初の1歩目が軸足になります。左半身と右半身とで、必ず膝や足首など痛みの少ない側の手で杖を握りましょう。痛みのない方は、どちらの手で握っていただいて大丈夫です。

①杖を前方に出し、痛みのある側の足を前方に出します

杖は床に対して垂直になるイメージで出します。足先は杖と位置を合わせる(揃える)イメージで出すと良いとされてます。

②痛みのない側の足を前方に出し、足先と杖の合わせます(揃えます)

このとき身体のバランスを取るためしっかり杖を握ってください。

 

①→②→①→②の動きを続けて行う事で、スムーズな歩行が出来ます。

こちらも無理に歩幅を大きく取ろうとはせず、はじめは短い歩幅で少しずつ行う事が大切です。

「1、2、1、2」とリズム感をつけるイメージで行うと良いでしょう。


まとめ

今回は杖を使った正しい歩き方「3動作歩行」「2動作歩行」についてご紹介しました。

歩くこと自体の動作は変わりありませんが、杖を使う方の身体やその歩行状態に合わせて切り替えることが出来ます。

登山などでも使用される杖は、とても便利である反面、利用者の身体的特徴に合わないサイズや間違った使い方、歩行方法などで転倒してしまう可能性が高くなります。

まだ杖を使い慣れない方は「3動作歩行」を、使い慣れてきた方は「2動作歩行」を行うことで、利用者の歩行能力や歩行状態を見極めることが出来ます。

それら歩行分析を行うことで、安定した歩行やバランスの取れた歩行が可能になります。


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歩行リズムの基礎と健康への関連 著者:佐藤洋平(EHA監修)
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