歩行とメンタルの関係性は深く、精神的なストレスを抱えているときは、無意識のうちに歩行に影響を与えてしまいます。

そこで、今回こちらの記事ではストレスで影響を受ける歩行状態や心のバランスを整える歩き方について詳しくご説明します。

ぜひ、こちらの記事を参考にしていただき、歩行で心と体のバランスを整えましょう。

ストレスで影響する歩行状態

人の歩き方は気分の影響を受けやすく気分によって歩行状態が変化するため、歩き方を変えると気分を変えることになります。

歩行のストレス評価については、すでにカナダのクイーンズの研究者らによって報告されています。

研究では肯定的な言葉と否定的な言葉のリストを作成し、参加者に覚えてもらい、その後幸せな気分と落ち込んだ気分で歩いてもらいました。

そして、ウォーキングの後に参加者に先に示した言葉の中から覚えている単語をできるだけたくさん思い出して書いてもらいます。

その結果、幸福な気分のときのスタイルでウォーキングした参加者は、より多くの肯定的な言葉を覚えていたのです。

そのため、元気な歩行状態は気分の落ち込みを防ぐ効果があることを示していることがわかります。

(引用;歩き方を変えると気分が変わる　ウォーキングはストレス解消に効果的)

ストレスを感じている際に起こりやすい歩き方

次に、ストレスを感じている際に起こりやすい歩き方をご紹介します。

・前かがみ

・歩くのが遅い

・歩幅が狭い

それぞれ詳しく見ていきましょう。

前かがみ

人間はストレスを感じていると、無意識のうちに体を縮めて重要な臓器がある腹部や胸部を守ろうとする傾向があります。

そのため、ストレスやメンタルの不調で気分が落ち込んでいると、自然と体が内向きになり前かがみになりやすくなるのです。

また、前かがみ姿勢になると身体に緊張をもたらして、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を促進すると言われています。

これは、今までの研究でも前かがみ姿勢をとると、ネガティブな思考を想起しやすくなることが示されています。

(引用;最新研究で判明「背中を丸めているとストレスホルモンが増加」正しい姿勢を医師が解説)

歩くのが遅い

歩くのが遅いのは、強いストレスなど心理的負担によって引き起こされているケースがあります。

精神的な緊張や不安によって自律神経のバランスが乱れると血流が悪くなってしまいます。

すると、足に力が入らないことや震えや足がしびれるといった症状が現れることで、歩くのが遅くなるのです。

また、うつ病や転換性障害などが原因による心身への影響で歩く速度が遅くなることがあります。

(引用;足が動かないときの原因・対処法・受診目安を現役医師が解説)

歩幅が狭い

歩幅が狭い歩き方は体の連動性が少なく、気持ちが前に動いていない心理状態が考えられます。

人間の体は強いストレスや精神的なプレッシャーを感じていると、筋肉の緊張を起こしてしまいます。

すると、筋肉の動きや関節の動きがスムーズにできなくなることで、自然と歩幅が狭くなるのです。

また、ストレスで交感神経が優位になると体のコントロールがうまくできなくなり、結果的に歩幅が狭くなります。

心のバランスを整える歩行方法

次に、ストレスや不安を解消する心のバランスを整える歩行方法をご紹介します。

・マインドフルネスウォーク

・歩行を習慣化する

・正しいフォームで歩く

これらの方法は病院での精神科リハや施設での機能訓練でも活用できます。

それぞれ方法を詳しく見ていきましょう。 

マインドフルネスウォーク

マインドフルネスウォークとは歩行瞑想とも呼ばれており、歩きながら行う瞑想です。

頭の中から雑念を追い出して頭をクリアにすることで、集中力を高める効果が期待できます。

なお、マインドフルネスウォークは深呼吸をして呼吸を整えながら、全身の力を抜いて歩きましょう。

最初は歩き方やフォームなどあまり気にせず、足の裏で地面を押す感覚をつかむことから始めると良いです。

また、歩きながら体の細かい動きに意識を向けることで、集中力を高める効果が向上します。

(引用;歩行瞑想のやり方とは？歩きながらマインドフルネスで頭と心をクリアに)

歩行を習慣化する

歩行を習慣化することは、脳由来の神経栄養因子の分泌を促進すると言われています。

その結果、神経細胞の成長や接続を強化するため、ストレスに強い体を作ることが可能です。

また、歩行を続けることは、抑うつ症状の軽減や認知機能の向上も期待できます。

まずは、歩行テンポやバランスを意識しながら1日5,000歩を目標にして、歩行習慣を身につけましょう。

(引用;歩行と健康の関係（第８回）メンタルヘルスの関係)

正しいフォームで歩く

正しいフォームで歩くことは、精神の安定に深く関わる幸せホルモンであるセロトニンの分泌が促されます。

また、自律神経が整いストレスによる暴飲暴食も抑えられるため、健康的な食生活が身につきます。

なお、正しいフォームとは前かがみをせずに胸が開いた姿勢を保ちながら歩くことがポイントです。

胸が開いた姿勢は腕をしっかり引くことで肩甲骨に刺激が入り、胸郭が広がって重心のバランスが取りやすくなります。

そのため、胸を開いた正しい姿勢を意識しながら、いつもの歩幅から自分の靴1足分広げて歩いてみましょう。

歩幅が広がり、歩くスピードも速くなることで生き生きとした歩く姿になります。

(引用;疲れにくい、代謝が上がる！体が変わる歩き方)

まとめ

今回は「歩行リズムと心のバランス ― 歩き方でストレス状態が見える？

」についてご説明しました。

歩行リズムを整えてバランスの良い歩き方を習得することは、心身の健康状態を保つために重要です。

今回ご紹介しました心のバランスを整える歩き方を継続しながら、健康的な毎日を過ごしていきましょう。

最後に正しい歩き方が身につくために活用できる「AYUMI EYE」をご紹介します。

AYUMI EYEは、正しい歩行に必要な「バランス」「リズム」「推進力」を正確に測定・評価することができる歩行分析システムです。

簡単かつ正確に歩行状態が分析できるため、現在の歩行傾向を評価して、効率的な歩行改善につなげられます。

ぜひ、歩行能力向上に効果的な歩行分析を活用しながら、心理的健康の向上を目指しましょう。

(参考資料)

(引用;歩き方を変えると気分が変わる　ウォーキングはストレス解消に効果的)

(引用;最新研究で判明「背中を丸めているとストレスホルモンが増加」正しい姿勢を医師が解説)

(引用;足が動かないときの原因・対処法・受診目安を現役医師が解説)

(引用;歩行瞑想のやり方とは？歩きながらマインドフルネスで頭と心をクリアに)

(引用;歩行と健康の関係（第８回）メンタルヘルスの関係)

(引用;疲れにくい、代謝が上がる！体が変わる歩き方)