楽しく続けられるレクリエーションで結果を見える化!
『介護レク広場』を運営するBCC株式会社が監修する、下肢の運動を目的としたタップダンスやボールを使ったレクリエーションプログラムを提供いたします。レクリエーションを『楽しむ』ことが、運動意欲の向上につながり、自然とご利用者の運動習慣につながることをサポートいたします。
インタビュー
お役立ち情報
トレーニング
一般向けコラム
介護系コラム
医療系コラム
歩行分析
疾患
筋肉・関節
VOICE
AYUMI EYEは、業種・業界を問わず、
これまで多くの企業・公共機関
(特殊法人や行政、学校等)に導入いただきました。
ここでは、お客様の声の一部をご紹介します。
2026/08/21
人は毎日歩いているのに、なぜ「歩行」を測らないのか?健康評価の新しい考え方
目次
毎年の健康診断で測るのは、血圧・血糖値・コレステロール・体重——しかし「歩行速度」を測ったことがある人はほとんどいないのではないでしょうか。
私たちは毎日、平均6,000〜8,000歩以上を歩いています。にもかかわらず、その「歩き方」が健康状態の重要な指標になるという認識は、まだ一般にはほとんど広まっていません。
実は、歩行速度・歩幅・歩行リズムといった歩行データは、筋力・心肺機能・神経系・認知機能・バランス能力を統合的に反映する「全身の健康状態の窓」であることが、国内外の研究で明らかになっています。
では、なぜ私たちはこれほど重要な「歩行」を測ってこなかったのでしょうか。そして、これからの健康評価はどう変わるべきなのでしょうか。今回はその問いを深掘りします。
目次
「歩数」は測っても「歩き方」は測らない——現代人の盲点
スマートフォンや歩数計の普及により、「今日は何歩歩いた」という情報を手軽に得られる時代になりました。厚生労働省の「健康日本21」でも目標歩数が設定されており、歩数という指標は広く市民権を得ています。
しかし、歩数で測れるのは「どれだけ歩いたか(量)」だけです。「どのように歩いているか(質)」——すなわち歩行速度・歩幅・歩行リズム・バランスは、歩数計ではまったく捉えられません。
上小鶴外科胃腸科の解説では、「『毎日歩いているから大丈夫』と思っていませんか?実は、歩いているだけでは体力や健康を十分に維持できないことがあります」と指摘しています。歩く「量」と「質」は別物であり、「毎日歩いているから歩き方は問題ない」は大きな誤解なのです。
(引用;ただ歩くだけじゃ足りない?歩く”速度”が健康寿命を左右する理由 | 上小鶴外科胃腸科)
(引用;地域高齢者の健康づくりにおける1日平均歩数の有用性 | J-STAGE(日本老年医学会雑誌))
歩行を測らなかった理由——3つの構造的ハードル
では、なぜこれほど重要な「歩行の質」が従来の健康評価から抜け落ちてきたのでしょうか。主な理由は3つあります。
① 測定に専門設備が必要だった
従来、精密な歩行分析を行うには三次元動作解析装置・床反力計・筋電計といった高額な専用設備が必要でした。これらは大学病院や研究施設にしか存在せず、日常の医療・介護現場で使えるものではありませんでした。
HOMER IONの歩行評価解説によると、臨床では「客観的で特別な機器を必要としない汎用性の高い評価を利用し、対象者への時間的・身体的負担をかけない評価の運用を十分に考慮する必要がある」と指摘されています。つまり現場は以前から「測りたいが測れない」というジレンマを抱えていたのです。
(引用;歩行・移動に関する評価の種類と特徴 | J-STAGE(理学療法学))
(引用;なぜリハビリ評価で「歩行」が重要視されるのか | HOMER ION)
② 「数値化」の文化が根づいていなかった
血圧・血糖値・体重はそれぞれ「mmHg」「mg/dL」「kg」という数値で表現され、正常値・基準値が医師・患者双方に共有されています。一方で歩行は長らく「観察」の対象に留まり、歩行速度をm/秒という数値で定期的に記録・比較するという文化が根づいていませんでした。
しかし、歩行速度はすでにフレイル診断基準(J-CHS)では毎秒1.0m未満、横断歩道を安全に渡るための歩行速度は時速4.8km(約1.3m/秒)など、明確な数値基準が存在します。「歩行を測る文化」さえ根づけば、十分に活用できるエビデンスがすでに揃っているのです。
(引用;6分間歩行テスト基準値・カットオフ値 | Doctock)
(引用;ただ歩くだけじゃ足りない?歩く”速度”が健康寿命を左右する理由 | 上小鶴外科胃腸科)
③ 「歩行=当たり前」という認知バイアス
人間は毎日歩いているため、「歩行は特に測るものではない」という認知バイアスが働きやすいです。「転んだわけでもないし、歩けているから問題ない」と感じてしまうのは自然な心理です。
しかし、HOMER IONの解説が示すように、リハビリテーションの目標はたんに「歩けること」ではなく「安全に・効率的に・自立して歩けるか」です。「歩ける」と「良く歩けている」の間には大きな差があり、その差こそが健康寿命を左右するのです。
(引用;なぜリハビリ評価で「歩行」が重要視されるのか | HOMER ION)
歩行データが映し出す「全身の健康状態」
では、歩行を測ることで何がわかるのでしょうか。歩行データは単に「速い・遅い」を示すだけでなく、身体のあらゆるシステムの統合的なアウトプットです。
歩行速度——最もエビデンスが確立された総合指標
歩行速度(歩行スピード)は、バランス能力・筋力・心肺機能・神経系の統合など多くの要素を反映するため、リハビリの臨床では「第6のバイタルサイン」とも呼ばれています。
HOMER IONの解説によると、高齢者を対象とした研究では歩行速度の低下が将来的な身体機能低下や生活空間の縮小と関連することが報告されており、パーキンソン病では歩行速度の低下が転倒リスクの増加と関連することも示されています。
また、10m歩行テストの目安として、10秒前後(1.0m/秒)は屋内移動は問題ないが外出時注意、15秒以上(0.7m/秒以下)は転倒リスクが高く生活動作に支障という実践的な基準もあります。
(引用;歩行速度・歩幅・歩行率から読み解く臨床評価 | HOMER ION)
(引用;ただ歩くだけじゃ足りない?歩く”速度”が健康寿命を左右する理由 | 上小鶴外科胃腸科)
歩幅・歩行率——速度低下の「原因」を特定する
歩行速度は「歩行速度=歩幅×歩行率」という関係で構成されています。そのため、歩行速度が低下したとき、歩幅が短縮しているのか(=下肢機能・推進力の問題)、それとも歩行率が低下しているのか(=歩行リズム・神経制御の問題)を個別に評価することで、介入すべき原因を特定できます。
たとえば歩幅の短縮は推進力の低下・股関節屈曲制限を示唆し、歩行率の低下は神経系の調節能力の低下を反映している可能性があります。この分解こそが、歩行分析を「観察」から「臨床推論ツール」へと引き上げる核心です。
(引用;歩行速度・歩幅・歩行率から読み解く臨床評価 | HOMER ION)
歩行の「ばらつき」——平均値では見えないフレイルの早期サイン
さらに注目されているのが、歩行速度の変動性(ばらつき)です。HOMER IONの歩行安定性に関する解説によると、Montero-Odassoらの研究では、地域在住高齢者を対象に歩行パラメータとフレイルとの関連を調査し、歩行速度だけでなく歩行周期の変動性がフレイルと有意に関連することが示されました。
歩行の変動性が高いことは「歩行リズムの自動性が低下している」ことを意味し、神経系の調節能力やバランス能力の低下を反映している可能性があります。平均値だけを見ていては気づけない変化を、「ばらつき」というデータが教えてくれるのです。
(引用;なぜ今「歩行の安定性評価」が重要なのか | HOMER ION)
歩行評価がもたらす健康管理の3つのパラダイムシフト
歩行を定期的に測定・記録することで、従来の健康管理に3つの本質的な変化が生まれます。
① 「症状が出てから」→「変化を捉えて先に動く」
従来の健康管理は、自覚症状が出てから医療機関を受診する「事後対応」が中心でした。しかし歩行分析によって「3か月前と比べて歩行速度が0.1m/秒低下した」「歩行リズムのばらつきが増えてきた」といった数値の変化を捉えることで、自覚症状が出る前段階の先制的な介入が可能になります。
HOMER IONの解説では「歩行評価は病態把握から治療効果判定、転倒リスク評価まで幅広く活用できる」と示されており、定量的な歩行データが予防医療の基盤として機能することが確認されています。
(引用;なぜリハビリ評価で「歩行」が重要視されるのか | HOMER ION)
② 「感覚的な評価」→「数値による根拠の共有」
「最近、歩き方が変わった気がする」という主観的な観察を、「歩行速度が先月比0.05m/秒低下した」という客観データに変換することで、医師・理学療法士・介護士・家族のあいだで共通の根拠に基づく議論ができるようになります。多職種連携において数値は「共通言語」として機能し、ケアの質と一貫性を高めます。
J-STAGE掲載の研究でも「評価結果を予後予測や状況把握にとどめてしまうのでなく、理学療法アプローチへの応用を考えることが望ましい」と示されており、データを「記録」から「行動変容の根拠」へと昇格させることが歩行評価本来の目的です。
(引用;歩行・移動に関する評価の種類と特徴 | J-STAGE(理学療法学))
③ 「歩数(量)」→「歩行の質」へのシフト
「1日8,000歩歩きましょう」というメッセージは広く普及しましたが、歩数が多くても歩行速度が低下していたり、リズムが乱れていたりする場合は、健康上のリスクが潜んでいる可能性があります。J-STAGEの研究でも「1日平均歩数は歩行速度や歩行バランスなどの歩行能力と関連しており」と報告されており、歩数と歩行の質は補完関係にあります。
「量を増やす」と「質を整える」を組み合わせることで、健康管理はより精度の高いものになります。「歩行の質」という視点が、次の健康管理の主軸になっていくでしょう。
(引用;地域高齢者の健康づくりにおける1日平均歩数の有用性 | J-STAGE(日本老年医学会雑誌))
歩行を「測る文化」をどう根づかせるか
歩行データを健康評価の柱にするために、現場では何が必要でしょうか。
「毎日歩いているから大丈夫」から「どう歩いているかを確認する」へ。この意識の転換こそが、予防医療の新しいスタンダードを切り拓きます。
まとめ
今回は「人は毎日歩いているのに、なぜ『歩行』を測らないのか?健康評価の新しい考え方」についてご説明しました。
歩行を測らなかった理由は「設備の問題」「数値化の文化がなかったこと」「歩行を当たり前と見なす認知バイアス」という3つの構造的ハードルにありました。しかし、測定技術の進化とエビデンスの蓄積により、歩行はすでに「測れる・測るべき健康指標」になっています。
そこで最後に、「歩行を測る文化」を現場に根づかせる「AYUMI EYE」をご紹介します。
AYUMI EYEは、正しい歩行に必要な「バランス」「リズム」「推進力」を正確に測定・評価することができるデバイスです。
簡単かつ正確に歩行状態が分析できるため、日常業務のなかで歩行速度・歩幅・歩行リズムのばらつきを継続的に数値化し、「感覚」から「根拠」へ、「事後対応」から「先制的な予防」へという健康管理のパラダイムシフトを現場でサポートします。
ぜひ、「毎日歩いているから大丈夫」ではなく「どう歩いているかを知る」という新しい健康評価の視点を、現場に取り入れてみてください。
(参考資料)
(引用;ただ歩くだけじゃ足りない?歩く”速度”が健康寿命を左右する理由 | 上小鶴外科胃腸科)
(引用;地域高齢者の健康づくりにおける1日平均歩数の有用性 | J-STAGE(日本老年医学会雑誌))
(引用;歩行・移動に関する評価の種類と特徴 | J-STAGE(理学療法学))
(引用;なぜリハビリ評価で「歩行」が重要視されるのか | HOMER ION)
(引用;歩行速度・歩幅・歩行率から読み解く臨床評価 | HOMER ION)
(引用;なぜ今「歩行の安定性評価」が重要なのか | HOMER ION)
(引用;歩行分析の評価項目とは?リハビリで押さえるべき歩行パラメータを徹底解説 | HOMER ION)
(引用;6分間歩行テスト基準値・カットオフ値 | Doctock)