歩行分析における「自力歩行」のおさらい

歩行分析を行うにあたり、患者さまが「自力歩行」なのか、「自立歩行」なのかを細かく分析、把握することは大変重要と考えます。

そして、患者さまの歩行能力状態に合わせたリハビリテーションや歩行介助、歩行訓練を行うことがとても大切です。

今回の記事は、「自力歩行」について、あらためておさらいしましょう。

(「自立歩行」については、コチラの記事に詳しく掲載しておりますのでご参照ください)

「自力歩行」とは?

文字通り「自力」で「歩行」をすることを指します。

「自立歩行」と混合されやすいですが、2009年に厚生労働省が行った歩行調査では、「自力歩行」とは以下のように定義されております。(一部抜粋)

調査項目の定義

「歩行」の能力を評価する項目である。

ここでいう「歩行」とは、立った状態から継続して歩くことができるかどうかの能力である。

立った状態から継続して(立ち止まらず、座り込まずに)5m程度歩ける能力があるかどうかで選択する。

調査対象者に実際に行ってもらう、あるいは調査対象者や介護者からの日頃の状況に関する聞き取り内容で選択する。

「1.つかまらないでできる」

・支えや日常的に使用する器具・器械なしに自分で歩ける場合をいう。(※1)  

 

このことから要約すると、「自力歩行」とは以下を満たしていること条件がいえます。

・自力で立った状態で、5m前後の距離を最後まで歩くことが出来るかどうか

・患者さまが第三者の助けを必要とせず、立ち止まったり、座り込んだりせずに最後まで歩くことが出来るかどうか

・歩行器具や歩行器機を使用せずに最後まで歩くことが出来るかどうか  

 

もちろん歩行器具や歩行器械には、杖や歩行車(歩行器)も含まれます。

すなわち、歩行器具や歩行器械を使用せず、かつ第三者の介助や助けを使わず、患者さま自身の歩行能力だけで歩けるかどうかを指します。

(歩行器、歩行車については、コチラの記事に詳しく掲載しておりますのでご参照ください)

「自力歩行」が出来なくなる原因やその理由

個人差がありますが、自力歩行できなくなる原因や理由としては主に以下が挙げられます。もちろん、身体的外傷が原因となる場合もございます。

①歩行時に必要な筋力の低下

・自身の体重を支える足腰の筋力

・足を振り出す、地面を蹴り上げる脚力の筋力

②足腰の各関節部の硬化

③腰痛や各関節部の痛みによる姿勢維持が困難

④立位状態でのバランス力、体幹の悪化

⑤視力や聴力、足腰や各関節部の感覚の鈍化や低下で、距離感や奥行き、段差などの高低差の認識力低下

「自力歩行」が出来るよう常に心掛ける

上記①~⑤に該当しないよう、日頃から身体に気を遣うことが一番の対策になります。

・定期的な散歩やトレーニング等を行い、筋力の低下や体幹の悪化を防ぐ

・適度なマッサージやストレッチを行い、筋肉や関節部の硬化を防ぐ

・食生活の乱れを改善する(暴飲暴食や喫煙、アルコール多量摂取、ストレス蓄積を控える)

これらを心掛けるだけでも効果があるでしょう。

またすでに自力歩行が困難な方や、不安や自信のない方などへは、以下方法を取り入れることで回復の兆しがあるといえます。

いくつかを例を挙げご説明いたします。

1.各関節部のストレッチやマッサージ

理学療法士の補助や介助の基、関節の可動域を拡大・維持するためのストレッチやマッサージは効果が見込めます。また血流促進にも役立ち、冷えや血流悪化を防止すると言われております。

・股関節の緊張をほぐし、捻りや回しを行う

・膝の曲げ伸ばしや、ふくらはぎや太もものマッサージ

・足首の曲げ伸ばしや捻り

2.各サプリメントの摂取

加齢とともに各関節部の軟骨量が低下すると言われております。

軟骨は各関節部におけるクッションの役割を果たすため、摩擦が増えることで痛みが生じるとの研究結果もあります。

軟骨を生成する成分は、おおよそ70~80%は水分となりますが、コラーゲンやプロテオグリカンなどで構成されております。そのため、プロテオグリカンをはじめ、グルコサミンやコンドロイチンなどが含まれるサプリメントを定期的に摂取することで、減少した軟骨量を補うことが出来ます。

また美容にも効果があるため、肌のハリがよくなったり、シワの軽減にも効果があります。

3.定期的な歩行訓練や歩行練習、リハビリテーションの実施

緩慢的になりますが、歩行訓練や歩行リハビリは高い効果があると言えます。

自力歩行に自信のない方は、まず杖などの歩行器具や歩行器を使いながら、「自力で歩く感覚」を養うこと大切です。

作業療法士の補助や介助の基、平行棒を使った反復運動や立ち座りの訓練、スクワットなどの筋力増加を日頃行うことで将来性があります。  

まとめ

今回は「自力歩行」についてあらためてご紹介しました。

まずは患者さまご自身が、自分は自力歩行が出来るのか出来ないのかをしっかり把握し、またパートナーの方や付き添いの方、担当される理学療法士さまや作業療法士さまも、その患者さまの状態を見極めることが大切です。

そして、その患者さまに見合った補助や訓練、リハビリが大変重要になってきます。

当社が扱うAYUMI EYEは、歩行能力分析に特化したデバイスで簡単に患者さまの歩行分析が行えます。患者さまの腰に専用ベルトを巻き、このデバイスを装着して10m程歩くことによって、正確な歩行能力の評価や診断を行うことが出来ます。

是非この機会に歩行能力分析も検討してみてはいかがでしょうか。

 

  ※1 厚生労働省 介護・高齢者福祉 第 1 群 1-7 歩行(能力) 1-7 歩行


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AYUMI EYEはご利用者様の腰に専用ベルトを用いて装着し、10m歩くだけで評価を行うことが可能です。

バランスや歩行速度などがその場でiPad専用アプリにて解析され、結果が点数・マップ化してすぐに見ることができます。

測定者の評価の効率が上がるとともに、ご利用者様にもその場で結果を共有できるため、歩行の改善や歩行補助具の選定があっているのか、互いに確認することができます。

簡便な操作で分かりやすい結果をフィードバックできるAYUMI EYEを使用し、歩行分析を行ってみてはいかがでしょうか。

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