子どもの歩行分析!年齢による歩容の特徴や違いを解説!

子どもの歩行分析を行うことは、成長段階の把握成長過程で逸脱していないかを確認するためにも重要です。

また、子どもの歩行を分析するためには、年齢に応じた特徴を理解していくことが必要になります。

そこで今回この記事では、子どもの歩行分析の有効性について詳しくご説明します。

ぜひ、この記事を参考にしていただき、子どもの成長につながる歩行能力の向上にお役立てください。

子どもの足の分析

最初に、子どもの足の成長やアーチの構成など特徴について見ていきましょう。

子どもの足の特徴

小さい頃の子どもの足は、かかとが小さくつま先にかけて広がっていく扇形をしています。

また、全体の約70%が軟骨で構成されており、関節が柔らかいのも特徴です。

さらに、土踏まずも未完成でバランスが悪いために、外的な影響を受けやすい状態になります。

引用元:MOONSTAR 子どもの足の構造

子どもの足長

子どもの足の長さは、2歳頃までは半年間で約1㎝3歳以降には半年間で約0.5cm成長していくと言われています。

また、4歳〜5歳の成長速度を研究したデータでは、3-6月の春と6-9月の夏に身長と足の長さの成長が著しくなることが報告されています。

そのため、この期間の靴選びや歩行観察は、特に重要になります。

なお、子どもの足は毎日少しずつ成長していき、18歳頃には完全に骨化します。

引用元:足と歩行のクリニック こどもの成長と足
引用元:J-Stage 身体の傾き角を用いた子どもの歩行解析

子どもの足底アーチの形成

子どもが安定した歩行を獲得するために必要な足底アーチの形成は大切です。

一般的には、3歳以降から年齢を重ねるごとに発達していきます。

また、7歳から10歳頃にかけて急速に発達していき、13歳頃までには男女ともに大人のような足底アーチに近づきます。

引用元:子どもの足の発達と子ども靴 子どもの足の発達と子ども靴

0歳~5歳頃までの子どもの歩行変化の分析

次に、子どもの歩行過程で変化が大きい0歳〜5歳頃までの歩行を分析していきましょう。

まず、0歳〜3歳の子どもの足は軟骨状態のため、外的からの衝撃に脆いのが特徴です。

また、脆い足を保護するために分厚い脂肪で覆われています。

歩行状態は、地面の接地面が多くて、着地時には足全体が地面につく「ベタ足歩行」になるのが特徴です。

その後、2歳を過ぎた頃には、二足歩行で積極的に動き回るようになり、3歳頃になると不安定ながらも少しずつ走ることが可能になります。

そして、5歳を過ぎる頃になると「べた足歩行」から、かかと着地なら前足部への重心移動を行う歩行動作へと変化していきます。

引用元:東松山市 足の発育発達

高学年と低学年の歩き方の違いを分析!

子どもの歩行の変化は、6〜12歳の小学生のなかでも、高学年と低学年で歩き方に違いがでてきます。

高学年と低学年の歩き方の違いについては、愛知県三河青い鳥医療療育センターが小学生を対象に実施した歩行分析を参考に見ていきましょう。

その研究結果では、小学生の間でも年齢が高くなるにつれて、股関節と膝関節の屈伸の動きが徐々に小さくなることが判明しています。

具体的には、高学年の11〜12歳の子どもの足は、地面から離れた時の膝が曲がる最大角度が小さく、歩行中の膝の可動域も少ないことがわかりました。

また、歩容も低学年よりも高学年の方が歩き方がきれいであることも示されています。

一方、足関節の動きにはあまり変化がないことも報告されています。

以上の研究報告を見ても、変化が著しい小学生の歩行分析を行うことは、成長過程を確認していくためにも重要と言えます。

引用元:MONOist 国内初の子どもの歩行基準値を作成、諸外国との歩き方の違いも判明

諸外国と比較した日本の小学生の歩行分析

研究データによると、日本の小学生は諸外国と比べると、歩行中の股関節の動きは軽く内股であることが判明しました。

また、その動きは低学年と高学年ともに大きな変化はないこともわかっています。

そこで、次に諸外国と比べて日本人の歩行の傾向にある「内股」の状態について詳しく見ていきましょう。

主に内股歩行で考えられる状態は「膝だけが内側に向く」「足首が内側に向く」「膝と足首が内側に向く」の3点です。

そのなかでも、膝だけが内側に向く場合は、歩くときに身体が横に揺れるなど股関節がうまく使えないことが考えられます。

さらに、足首だけが内側に向いている場合は、ふくらはぎが上手く使えないことが多いようです。

この点については、日頃の姿勢の癖などが原因として考えられますが、いまだに定かではありません。

その他、諸外国では比較的共通にある歩幅や1分間当たりの歩数についても、日本では年齢による変化に違いがあるようです。

その点については、日本では高学年になると、歩幅や1分間当たりの歩数が高学年になると短くなります。

その他、1分間当たりの歩数も増加することが認められています。

引用元:上高田ちば整形外科・小児科 子どもの内股のチェックポイントと改善法

まとめ

今回は「子どもの歩行分析!年齢による歩容の特徴や違いを解説!」について説明しました。

子どもの歩行を分析していくことは、成長段階の確認や歩行に異常がないかどうかを観察するためにも必要です。

特に、歩行バランスや歩行リズム、そして加齢とともに増加していく推進力の評価は重要な要素になります。

そこで最後に、子どもの変化していく歩容を正確に測定・評価できる「AYUMI EYE」をご紹介します。

AYUMI EYEは、歩行に必要な「バランス」「リズム」「推進力」見える化して分析することができるデバイスです。

AYUMI EYEを使って子どもの歩容を正確に評価・分析していくことは、将来に向けた正しい歩行の基礎作りになることは間違いありません。

ぜひ、子どもの変化していく歩行分析を行いながら、正しい歩行の基礎を身につけていきましょう。

(参考資料)
足と歩行のクリニック こどもの成長と足
MOONSTAR 子どもの足の構造
MONOist 国内初の子どもの歩行基準値を作成、諸外国との歩き方の違いも判明
上高田ちば整形外科・小児科 子どもの内股のチェックポイントと改善法


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AYUMI EYEはご利用者様の腰に専用ベルトを用いて装着し、10m歩くだけで評価を行うことが可能です。

バランスや歩行速度などがその場でiPad専用アプリにて解析され、結果が点数・マップ化してすぐに見ることができます。

測定者の評価の効率が上がるとともに、ご利用者様にもその場で結果を共有できるため、歩行の改善や歩行補助具の選定があっているのか、互いに確認することができます。

簡便な操作で分かりやすい結果をフィードバックできるAYUMI EYEを使用し、歩行分析を行ってみてはいかがでしょうか。

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歩行推進力とその改善方法 著者:佐藤洋平(EHA監修)
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