PREMIUM COLUMN

会員登録でさらに詳しい
歩行分析ノウハウが手に入る

LCS(腰部脊柱管狭窄症)の歩行の特徴と術前術後のリハビリのポイントについて

LCS(腰部脊柱管狭窄症)の歩行の特徴と術前術後のリハビリのポイントについて

LCS(腰部脊柱管狭窄症)は、主に発症は40歳以上から始まり、60歳以上の方に多く見られる病気です。

症状は、しばらく歩くと足に痛みやしびれが生じて、少し休むとまた歩けるようになる「間欠性跛行」が特徴です。

今回は、腰部脊柱管狭窄症における歩行の特徴である間欠性跛行や、他の疾患との鑑別方法についてご説明します。

また、LCSの歩行リハビリのポイントもご紹介しますので、最後までご覧ください。

LCS(腰部脊柱管狭窄症)とは?

LCSとは、神経の通り道となる脊柱管が様々な原因で狭くなり、神経の圧迫障害が起きている状態です。

圧迫される神経によって、馬尾型、神経根型、馬尾神経と神経根の両方が圧迫される混合型の3つに大別されます。

また、LCSの代表的な原因は加齢です。

加齢により、椎間板が潰れて背骨が安定しなくなります。

結果、背骨が変形したり、脊柱管の中の靭帯が太くなったりして、硬膜が圧迫されてしまい、神経の血流の低下を招いてしまいます。

LCSの特徴的症状である「間欠性跛行」

LCSは、腰を後ろに反らせたり、立ったり、歩いたりすると脊柱管は細くなり、痛みを伴います。

逆に、座ったり、前屈すると脊柱管が太くなるため、症状が急激に良くなる傾向です。

特に、長時間立つ姿勢は良くなく、血流障害が起きるため、ひどくなると最終的には間欠性跛行につながります。

間欠性跛行とは、立位時や歩行時に臀部から足にかけて、痛みやしびれが生じます。

そのため、長時間連続して歩くことが困難になります。

また、しばらく休んだり、前かがみでしゃがんだりすると、症状が軽減されるのが特徴です。

LCSと他の疾患の鑑別方法

歩くと足が痛くなるのは、LCS以外の病気や疾患でも起こります。

そのため、LCSと他の疾患との鑑別を正確にしなければいけません。

主に、LCS同様歩行の痛みが出る代表的な症状は下記の3つです。

  • ・動脈硬化性の閉塞症
  • ・股関節などの関節症
  • ・骨粗鬆症

それぞれの鑑別方法について確認していきましょう。

動脈硬化性の閉塞症

LCSと関連性が高いのが「動脈硬化性の閉塞症」です。

動脈硬化性は、狭窄症の約10%の方が合併しています。

特徴は、背骨の姿勢や前屈、後屈と関係がなく、運動負荷をかけると足が痛くなることです。

その点、LCSとは違って自転車に乗っていても痛くなります。

股関節などの関節症

加齢に伴う「股関節などの関節症」の病気が合併している場合も歩く際に痛みを感じます。

一般的には、股関節などの関節症の場合は、歩き始めから痛くなります。

一方、LCSの場合、歩き始めは比較的問題がありません。

5〜10分ほど歩いていると徐々に症状が強くなっていき、最後には座り込んでしまいます。

骨粗鬆症

最近すごく増えているのが「骨粗鬆症」です。

骨粗鬆症は、骨が弱くなり脊椎の圧迫骨折などが生じて、背骨が後弯してしまうことがあります。

背骨が前に曲がってしまうと、背筋が弱くなり、しっかり支えがないと立位が難しくなります。

一般的に、歩行の際に腰痛が生じますが、狭窄症のような足のしびれなどの神経症状は伴いません。

LCS患者の歩行リハビリのアプローチ方法

一般に正常歩行では背筋が伸びて、大股で歩くことが出来れば理想的です。

しかし、LCSの患者は、一般にいう理想的な歩行が当てはまらないことがあります。

なぜなら、狭窄部の圧力が通常の歩行に比べて前屈位の歩行で減少するからです。

また、今までの研究で歩き方も大股に比べて小股歩行の方が圧力が減少することが報告されています。

そのため、LCSの患者は狭窄部の圧力上昇が足部のしびれや疼痛を招くため、腰だけを無理に真っ直ぐにする必要性は低いのかも知れません。

もし、歩行の際、足部のしびれや疼痛の感覚異常を起こしたら、背中を一度丸めてみることも試してみましょう。

なお、背骨の変形が少なく神経の圧迫による症状が軽度の場合は、アプローチが変わります。

腰の反りを少しだけ修正した姿勢を作ることにより、しびれや疼痛が減弱することがあります。

LCSの歩行回復につながる術前術後の必要ポイントとは?

近年、高齢人口増加や高齢者の活動性向上に伴い、LCSに対する手術治療の件数は増加傾向にあります。

手術治療は飛躍的に進歩しており、術後早期からの離床が可能になり、入院期間の短縮化も進んでいます。

また、今までの研究により、術後の長時間の歩行遂行が可能になるには、股関節外転や伸展といった股関節周囲筋群が重要な役割を果たしていると報告されています。

逆に、術前の中殿筋の機能低下が著しい場合は、術後退院後の連続歩行距離に影響を及ぼす確率も高くなります。

そのため、歩行リハビリで早期回復を目指すには、術前からの下半身の筋力維持が重要です。

まとめ

今回は「LCS(腰部脊柱管狭窄症)の歩行の特徴と術前術後のリハビリのポイントについて」説明しました。

LCSのリハビリには、歩行バランスや歩行間隔など細かい数値で分析しながら、段階的に進めていく必要があります。

その点、AYUMI EYEは、歩行リハビリの強い味方になる評価・分析が正確に数値化できるデバイスです。

歩行機能に大切な「推進力」「バランス」「リズム」3点を分析・評価することが可能で、一人ひとりの歩行レベルを素早く認識することができます。

ぜひ、AYUMI EYEを活用しながら、LCSの効率的な歩行リハビリに役立てていきましょう。

(参考資料)
腰部脊柱管狭窄症の歩行について
大森裕介他_腰部脊柱管狭窄症術後患者の退院時連続歩行距離に影響する因子について


歩行解析デバイスAYUMI EYEで歩行分析

AYUMI EYEはご利用者様の腰に専用ベルトを用いて装着し、10m歩くだけで評価を行うことが可能です。

バランスや歩行速度などがその場でiPad専用アプリにて解析され、結果が点数・マップ化してすぐに見ることができます。

測定者の評価の効率が上がるとともに、ご利用者様にもその場で結果を共有できるため、歩行の改善や歩行補助具の選定があっているのか、互いに確認することができます。

簡便な操作で分かりやすい結果をフィードバックできるAYUMI EYEを使用し、歩行分析を行ってみてはいかがでしょうか。

お問い合わせ

03-5447-5470 受付時間:平日 9:00~18:00

お問い合わせ

03-5447-5470 受付時間:平日 9:00~18:00

PREMIUM COLUMN

会員登録でさらに詳しい
歩行分析ノウハウが手に入る

シリーズ累計導入数 1,000件以上

介護・医療業界の累計導入数 1,000件以上

業種・業界問わずに導入されています

数名から100名超まで様々な施設で
ご利用頂いております。

【AYUMI EYEインタビュー】かもい名倉堂リハビリセンター 飯田さまにインタビューを行いました!!

実際にAYUMI EYEを現場で導入いただいた、かもい名倉堂リハビリセンター 飯田さまにAYUMI EYEを知っていただいたきっかけや、使用感、現場スタッフさまの感想など、 インタビューを行いました。 Q1.施設の特徴を […]

【AYUMI EYEインタビュー】新横浜整形外科リウマチ科 石黒先生にインタビューを行いました!!

実際にAYUMI EYEを現場で導入いただいた、新横浜整形外科リウマチ科 理学療法士の石黒竜平先生にAYUMI EYEを知っていただいたきっかけや、使用感、現場スタッフさまの感想など、 インタビューを行いました。 Q1. […]

【AYUMI EYEインタビュー】こうのす共生病院 中里科長・片桐統括部長にインタビューを行いました!!

実際にAYUMI EYE medicalを現場で導入いただいた、こうのす共生病院 科長の中里先生、および、リハビリテーション統括部長の片桐先生に、AYUMI EYEを知っていただいたきっかけや、使用感、現場スタッフさまの […]

【AYUMI EYEインタビュー】苑田会人工関節センター病院 田中友也さまにインタビューを行いました!!

実際にAYUMI EYE medicalを現場で導入いただいた、苑田会人工関節センター病院 理学療法士の田中友也さまに、AYUMI EYEを知っていただいたきっかけや、使用感、現場スタッフさまの感想など、 インタビューを […]

【AYUMI EYEインタビュー】フィッツリハ一之江 山田センター長にインタビューを行いました!!

実際にAYUMI EYEを現場で導入いただいた、フィッツリハ一之江のセンター長 山田様に、 AYUMI EYEを知っていただいたきっかけや、使用感、現場スタッフさまの感想など、 インタビューを行いました。 まず「フィッツ […]

【AYUMI EYEインタビュー】宝塚リハビリテーション病院 中谷先生にインタビューを行いました!!

2022年6月16日 実際にAYUMI EYEを現場で導入いただいた、宝塚リハビリテーション病院の中谷先生に、AYUMI EYEを知っていただいたきっかけや、使用感、現場スタッフさまの感想など、インタビューを行いました。 […]

宮崎県日南市の介護予防事業におけるAYUMI EYE導入事例

この度は、宮崎県日南市の介護予防事業におけるAYUMI EYEの導入事例をご紹介します。 1) 日南市の介護予防事業 ①事業内容についてお教えください。 ・一般介護予防事業「元気で長寿!!キープアップ教室」 元気で長寿! […]

【AYUMI Topics 小泉圭介インタビュー第5回】エクササイズに必須!プロアスリートも使用する理学療法士のおすすめアイテム

歩行機能を分析し、点数化するAYUMI EYE。質の高い歩行をしてAYUMI EYEの点数を高くするためにはどうしたら良いのでしょうか。AYUMI Topicsは、様々な専門家に歩行について伺いながら、良い歩行に役立つ情 […]

【AYUMI Topics 小泉圭介インタビュー第4回】プロアスリートもやっている簡単エクササイズをご紹介

歩行機能を分析し、点数化するAYUMI EYE。質の高い歩行をしてAYUMI EYEの点数を高くするためにはどうしたら良いのでしょうか。AYUMI Topicsは、様々な専門家に歩行について伺いながら、良い歩行に役立つ情 […]

【AYUMI Topics小泉圭介インタビュー第3回】「100点を狙うな」オリンピック選手を指導した理学療法士が伝授する、相手に伝わる指導方法

歩行機能を分析し、点数化するAYUMI EYE。質の高い歩行をしてAYUMI EYEの点数を高くするためにはどうしたら良いのでしょうか。AYUMI Topicsは、様々な専門家に歩行について伺いながら、良い歩行に役立つ情 […]

圧倒的な導入実績

資料請求・トライアル
の申し込みはこちら

まずはサービスの詳細を確認したい方

実際の操作を試してみたい方へ

楽しく続けられるレクリエーションで結果を見える化!

『介護レク広場』を運営するBCC株式会社が監修する、下肢の運動を目的としたタップダンスやボールを使ったレクリエーションプログラムを提供いたします。
レクリエーションを『楽しむ』ことが、運動意欲の向上につながり、自然とご利用者の運動習慣につながることをサポートいたします。