PREMIUM COLUMN
2024/03/01
目次
脳卒中や多発性硬化症の患者を中心に、歩行能力を測定するために使われているFAC(Functional Ambulation Categorie)。
FACは、特別な機器が不要なため手軽に歩行リハビリを観察できるのが特徴です。
今回は、FACを使った歩行評価について詳しく説明していきます。
こちらの記事を参考にしながら、歩行リハビリにお役立てください。
FACは、マサチューセッツ総合病院で開発されて、Holdenらの論文中で紹介された尺度です。
現在、歩行能力の臨床評価指標として世界中で使われています。
評価は0〜5までの6段階。
方法は15m程度の歩行路や階段を使用して動作観察を行います。
補装具の使用の有無は問いませんが、研究論文によると、歩行器や車輪付きの歩行補助具の使用を認めていないケースもあるようです。
引用元:Rehabilikun blog【臨床の悩みを解決するブログ】 【歩行の評価尺度】10m歩行、6MWT、FAC、TUG、BBS 3.Functional Ambulation Categories(FAC)
下記の表は、FACで使われている6段階レベルの評価内容になります。
環境にもよりますが、FACは3レベルまでが介助者が必要な状態、4レベル以上で対象者が一人で歩ける状態になります。
なお、病院内で歩行の自立度を大まかに設定する場合の評価については、下記を参考にしてください。
引用元:群馬県理学療法士協会 Functional Ambulation Categories(FAC)
FACの信頼性や妥当性は、今までの論文でも下記のように多く検証されています。
その他、併存的妥当性についても、Rivermead Mobility Indexや6分間歩行距離、歩行速度との間で、FACは良好な値を有することが証明されています。
引用元:理学療法とマイル 【評価】Functional Ambulation Categories(FAC)について
FACは歩行能力を測定するために優れた長所を持っている一方、次のような問題点も挙げられます。
それぞれの問題点と対策について詳しく説明していきます。
病気やケガなどの影響で歩行状態に変化がでた人にとって、歩行自立に向けて気持ちの問題にも触れなければなりません。
例えば、病気やケガが原因で今まで問題なく利用できていた電車やバスが乗りづらくなったり、外出することが消極的になったりすることもあります。
そのため、公共交通手段などを心身ともに不安なく安心して使うことを目指すことが、本当の意味での歩行自立につながるでしょう。
しかし、FACは公共交通機関の利用に対して評価範囲に含まれていません。
そのため、公共交通機関の利用を安心して使うためには、歩く際にかかる軸足や歩行リズムの特徴などもしっかり把握できる評価方法を取り入れることが必要です。
FACは、特別な機械を使う必要がないため、簡便で利用しやすい評価指針ではありますが、誰もが統一した評価ができるとは限りません。
どうしても人間の目視の主観に頼ってしまうため、医療専門職であっても観察する人によって値が違う場合があります。
そのため、誰が行っても評価を一定にできるシステムやツールを加えることで、FACの評価の信頼度をより上げることができるでしょう。
FACの検査方法は、通常医療現場で15m程度の歩行路や階段を利用して専門職が動作観察を行うため、検査をするには病院に行かなければいけません。
そのため、より多角的に自立歩行を考えて評価をするには、誰もがどこでも正確に使える方法を検討する余地があるでしょう。
今回は「FACの歩行評価から見る自立歩行とは?」についてご説明しました。
脳卒中患者などの歩行リハビリには、FACのような段階的な評価方法が効果的です。
また、FACではレベル4以上の自立歩行を目指していきながら、交通機関や外出での安全歩行にも役立つ段階的評価方法が必要です。
そこで、交通機関や外出などの歩行の不安を解消するために段階的評価ができる方法として「AYUMI EYE」があります。
AYUMI EYEは、自立歩行を目指すために必要な「推進力」「バランス」「リズム」の3点を正確に測定・評価できるデバイスです。
現在、多くの医療機関や介護施設でも使われており、総合的に歩行能力を高めていくことが可能です。
ぜひ、FACの評価やAYUMI EYEを活用しながら、心身ともに安心できる自立歩行を目指していきましょう。
(参考資料)
Holden MK Gill KM Magliozzi MR et al. Clinical gait assessment inFunctional Ambulation Categories(FAC)脳卒中片麻痺者の歩行能力評価【評価】Functional Ambulation Categories(FAC)について【予後予測】脳卒中発症6ヶ月までに多くの患者さんが歩けるようになる!脳卒中者の歩行をどう定量化するか?【専門職向け】急性期脳卒中片麻痺者に対するFunctional Ambulation Category(FAC)評価の再現性「歩行能力を一つの加速度計からAIを用いFACで判定」 大阪市立大学 工学研究科 電子情報系専攻 准教授 中島 重義
AYUMI EYEはご利用者様の腰に専用ベルトを用いて装着し、10m歩くだけで評価を行うことが可能です。
バランスや歩行速度などがその場でiPad専用アプリにて解析され、結果が点数・マップ化してすぐに見ることができます。
測定者の評価の効率が上がるとともに、ご利用者様にもその場で結果を共有できるため、歩行の改善や歩行補助具の選定があっているのか、互いに確認することができます。
簡便な操作で分かりやすい結果をフィードバックできるAYUMI EYEを使用し、歩行分析を行ってみてはいかがでしょうか。
お問い合わせ
03-5447-5470 受付時間:平日 9:00~18:00
会員登録でさらに詳しい歩行分析ノウハウが手に入る
インタビュー
2025/07/08
【AYUMI EYEインタビュー】医療法人社団SEISEN清泉クリニック整形外科東京五反田
2024/06/19
【AYUMI EYEインタビュー】かもい名倉堂リハビリセンター 飯田さまにインタビューを行いました!!
【AYUMI EYEインタビュー】新横浜整形外科リウマチ科 石黒先生にインタビューを行いました!!
お役立ち情報
姿勢が変われば歩き方も変わる!猫背改善と歩行フォームの関係
2025/06/30
デスクワーク中の「ながら運動」で歩行力をキープする方法
2025/06/23
たった10分で足が変わる!足裏ケアの重要性とセルフメンテナンス法
その他コラム
2024/07/25
企業の健康経営施策!従業員の健康と生産性向上の両立を目指す!
トレーニング
2025/06/03
歩行速度が落ちたら要注意!ロコモ予防の簡単トレーニング法
2025/05/30
歩行データが語る“転ばない身体”のつくり方とは?
2025/05/27
データで示す、歩行改善がもたらす医療費・労災コスト削減効果
一般向けコラム
2023/04/28
正しい姿勢歩行で蠕動運動を促進!!
2023/03/03
水中歩行のメリット・デメリット
介護系コラム
2024/07/05
歩行音を分析!バタバタ歩きの原因や歩行音を軽減する方法!
2024/05/24
歩行のパフォーマンス評価を効果的に活用する方法
2024/02/16
朝と夜のウォーキングで自律神経を整える!効果的な時間帯や方法も紹介!
医療系コラム
2024/08/09
歩行障害が起こるサルコペニアとは?有効なリハビリ方法もご紹介!
2024/07/26
歩行の非対称性解析!加齢に伴う有効な評価とは?
2024/07/19
ストライド分析の有効性!高齢者の転倒予防介入への期待
歩行分析
疾患
筋肉・関節
算定報酬
2024/01/15
保護中: 機能性ソックスAYUMIASSITの転倒予防効果の検証結果
業種・業界問わずに導入されています
数名から100名超まで様々な施設でご利用頂いております。
Q1.貴院の特徴についてお聞かせください。 当院の法人としましては、まず‘本物の健康を提供する’というコンセプトで展開しております。 その中で障害を克服するためにはいかに自己治癒力を促進させるかということ […]
実際にAYUMI EYEを現場で導入いただいた、かもい名倉堂リハビリセンター 飯田さまにAYUMI EYEを知っていただいたきっかけや、使用感、現場スタッフさまの感想など、 インタビューを行いました。 Q1.施設の特徴を […]
実際にAYUMI EYEを現場で導入いただいた、新横浜整形外科リウマチ科 理学療法士の石黒竜平先生にAYUMI EYEを知っていただいたきっかけや、使用感、現場スタッフさまの感想など、 インタビューを行いました。 Q1. […]
【AYUMI EYEインタビュー】こうのす共生病院 中里科長・片桐統括部長にインタビューを行いました!!
実際にAYUMI EYE medicalを現場で導入いただいた、こうのす共生病院 科長の中里先生、および、リハビリテーション統括部長の片桐先生に、AYUMI EYEを知っていただいたきっかけや、使用感、現場スタッフさまの […]
【AYUMI EYEインタビュー】苑田会人工関節センター病院 田中友也さまにインタビューを行いました!!
実際にAYUMI EYE medicalを現場で導入いただいた、苑田会人工関節センター病院 理学療法士の田中友也さまに、AYUMI EYEを知っていただいたきっかけや、使用感、現場スタッフさまの感想など、 インタビューを […]
【AYUMI EYEインタビュー】フィッツリハ一之江 山田センター長にインタビューを行いました!!
実際にAYUMI EYEを現場で導入いただいた、フィッツリハ一之江のセンター長 山田様に、 AYUMI EYEを知っていただいたきっかけや、使用感、現場スタッフさまの感想など、 インタビューを行いました。 まず「フィッツ […]
【AYUMI EYEインタビュー】宝塚リハビリテーション病院 中谷先生にインタビューを行いました!!
2022年6月16日 実際にAYUMI EYEを現場で導入いただいた、宝塚リハビリテーション病院の中谷先生に、AYUMI EYEを知っていただいたきっかけや、使用感、現場スタッフさまの感想など、インタビューを行いました。 […]
宮崎県日南市の介護予防事業におけるAYUMI EYE導入事例
この度は、宮崎県日南市の介護予防事業におけるAYUMI EYEの導入事例をご紹介します。 1) 日南市の介護予防事業 ①事業内容についてお教えください。 ・一般介護予防事業「元気で長寿!!キープアップ教室」 元気で長寿! […]
【AYUMI Topics 小泉圭介インタビュー第5回】エクササイズに必須!プロアスリートも使用する理学療法士のおすすめアイテム
歩行機能を分析し、点数化するAYUMI EYE。質の高い歩行をしてAYUMI EYEの点数を高くするためにはどうしたら良いのでしょうか。AYUMI Topicsは、様々な専門家に歩行について伺いながら、良い歩行に役立つ情 […]
【AYUMI Topics 小泉圭介インタビュー第4回】プロアスリートもやっている簡単エクササイズをご紹介
資料請求・トライアルの申し込みはこちら
まずはサービスの詳細を確認したい方
実際の操作を試してみたい方へ
楽しく続けられるレクリエーションで結果を見える化!
2024/03/01
FACの歩行評価から見る自立歩行とは?
目次
脳卒中や多発性硬化症の患者を中心に、歩行能力を測定するために使われているFAC(Functional Ambulation Categorie)。
FACは、特別な機器が不要なため手軽に歩行リハビリを観察できるのが特徴です。
今回は、FACを使った歩行評価について詳しく説明していきます。
こちらの記事を参考にしながら、歩行リハビリにお役立てください。
目次
FACとは?
FACは、マサチューセッツ総合病院で開発されて、Holdenらの論文中で紹介された尺度です。
現在、歩行能力の臨床評価指標として世界中で使われています。
評価は0〜5までの6段階。
方法は15m程度の歩行路や階段を使用して動作観察を行います。
補装具の使用の有無は問いませんが、研究論文によると、歩行器や車輪付きの歩行補助具の使用を認めていないケースもあるようです。
FACの評価表
下記の表は、FACで使われている6段階レベルの評価内容になります。
環境にもよりますが、FACは3レベルまでが介助者が必要な状態、4レベル以上で対象者が一人で歩ける状態になります。
なお、病院内で歩行の自立度を大まかに設定する場合の評価については、下記を参考にしてください。
FACの信頼性・妥当性
FACの信頼性や妥当性は、今までの論文でも下記のように多く検証されています。
その他、併存的妥当性についても、Rivermead Mobility Indexや6分間歩行距離、歩行速度との間で、FACは良好な値を有することが証明されています。
FAC技術の問題点と対策
FACは歩行能力を測定するために優れた長所を持っている一方、次のような問題点も挙げられます。
それぞれの問題点と対策について詳しく説明していきます。
公共交通機関の利用は評価範囲に含まれていない
病気やケガなどの影響で歩行状態に変化がでた人にとって、歩行自立に向けて気持ちの問題にも触れなければなりません。
例えば、病気やケガが原因で今まで問題なく利用できていた電車やバスが乗りづらくなったり、外出することが消極的になったりすることもあります。
そのため、公共交通手段などを心身ともに不安なく安心して使うことを目指すことが、本当の意味での歩行自立につながるでしょう。
しかし、FACは公共交通機関の利用に対して評価範囲に含まれていません。
そのため、公共交通機関の利用を安心して使うためには、歩く際にかかる軸足や歩行リズムの特徴などもしっかり把握できる評価方法を取り入れることが必要です。
目視の主観に頼ってしまう
FACは、特別な機械を使う必要がないため、簡便で利用しやすい評価指針ではありますが、誰もが統一した評価ができるとは限りません。
どうしても人間の目視の主観に頼ってしまうため、医療専門職であっても観察する人によって値が違う場合があります。
そのため、誰が行っても評価を一定にできるシステムやツールを加えることで、FACの評価の信頼度をより上げることができるでしょう。
病院に行かなければいけない
FACの検査方法は、通常医療現場で15m程度の歩行路や階段を利用して専門職が動作観察を行うため、検査をするには病院に行かなければいけません。
そのため、より多角的に自立歩行を考えて評価をするには、誰もがどこでも正確に使える方法を検討する余地があるでしょう。
まとめ
今回は「FACの歩行評価から見る自立歩行とは?」についてご説明しました。
脳卒中患者などの歩行リハビリには、FACのような段階的な評価方法が効果的です。
また、FACではレベル4以上の自立歩行を目指していきながら、交通機関や外出での安全歩行にも役立つ段階的評価方法が必要です。
そこで、交通機関や外出などの歩行の不安を解消するために段階的評価ができる方法として「AYUMI EYE」があります。
AYUMI EYEは、自立歩行を目指すために必要な「推進力」「バランス」「リズム」の3点を正確に測定・評価できるデバイスです。
現在、多くの医療機関や介護施設でも使われており、総合的に歩行能力を高めていくことが可能です。
ぜひ、FACの評価やAYUMI EYEを活用しながら、心身ともに安心できる自立歩行を目指していきましょう。
(参考資料)
Holden MK Gill KM Magliozzi MR et al. Clinical gait assessment in
Functional Ambulation Categories(FAC)
脳卒中片麻痺者の歩行能力評価
【評価】Functional Ambulation Categories(FAC)について
【予後予測】脳卒中発症6ヶ月までに多くの患者さんが歩けるようになる!
脳卒中者の歩行をどう定量化するか?【専門職向け】
急性期脳卒中片麻痺者に対するFunctional Ambulation Category(FAC)評価の再現性
「歩行能力を一つの加速度計からAIを用いFACで判定」 大阪市立大学 工学研究科 電子情報系専攻 准教授 中島 重義
歩行解析デバイスAYUMI EYEで歩行分析
AYUMI EYEはご利用者様の腰に専用ベルトを用いて装着し、10m歩くだけで評価を行うことが可能です。
バランスや歩行速度などがその場でiPad専用アプリにて解析され、結果が点数・マップ化してすぐに見ることができます。
測定者の評価の効率が上がるとともに、ご利用者様にもその場で結果を共有できるため、歩行の改善や歩行補助具の選定があっているのか、互いに確認することができます。
簡便な操作で分かりやすい結果をフィードバックできるAYUMI EYEを使用し、歩行分析を行ってみてはいかがでしょうか。
お問い合わせ
03-5447-5470 受付時間:平日 9:00~18:00
お問い合わせ
03-5447-5470 受付時間:平日 9:00~18:00